2025年2月3日
「JOY RIDE」は株式会社シマノとドコモ・バイクシェアがコラボレーションして、健康にまつわるお役立ち情報をお届けします。
運動が続く人とそうでない人の差は、楽しさを見いだせているかどうかにあるようです。
では、どのような楽しさがあれば、運動が苦手な人でも運動を続けることができるのでしょうか。
図1は、働く人を対象としたアンケートの結果です。回答者を「運動を6カ月以上続けている『運動継続群』」と「ほとんど行っていない『運動非継続群』」に分け、運動の継続理由についてあてはまるものを複数回答してもらいました。
非継続群には、運動しているという想定で回答。
結果、両群ともに得点が高かったのは「体力を維持・改善したいから」など健康に関する項目。
一方、運動が続いている人の推定平均値が非継続群よりも有意に高かったのは、「運動そのものが楽しい」など、楽しさや高揚感に関する項目でした。
この結果から、「健康のため」より、「楽しい」と心が動く瞬間を取り入れ、運動したくなる仕組みを作る方が継続の近道になるかもしれません。
図2では、図1の項目を5つの因子に分類し、各因子の特色から、「楽しさ・高揚感」「依存・自尊」「外観・陶酔」「健康利益」「飲食的充足」としました。運動が続いている人と続いていない人、両群の得点差(標準化したもの)の比較を見ると、「楽しさ・高揚感」は続いている人が高い。
一方、「運動すると食事がおいしい」といった「飲食的充足」は継続群はマイナスの得点。
これは、運動後の飲食による充足感を目的にはじめても徐々に運動自体の楽しさが上回り、続けるうちに重要ではなくなった可能性があります。
ただし、非継続群は継続群より得点が高いことから、運動後の飲食を目的にしてみるのも、きっかけにはなりそう。
図3は遊びの4要素。社会学者カイヨワによると、「遊び」がもつ楽しさにはアゴン(競争)、アレア(運)、ミミクリー(模倣)、イリンクス(めまい)の要素があると言われます。
これらの要素を意識することも、継続をサポートしてくれると考えられます。
運動しようと思ってもなかなかはじめられない人は、まずは楽しもう!という姿勢が大切なのかもしれません。