2024年11月5日
「JOY RIDE」は株式会社シマノとドコモ・バイクシェアがコラボレーションして、健康にまつわるお役立ち情報をお届けします。
私たちが行っている呼吸は3種類に分類され、そのひとつは感情と深く関わっています。 生きるために重要でありながら普段意識しない呼吸について、その役割と、メンタルとの関連を見ていきます。
1.呼吸中枢と呼吸の種類
呼吸は脳から呼吸筋への指令で行われ、生命維持のための「代謝性呼吸」、行動によって変化する「行動性呼吸」、喜怒哀楽によって変化する「情動呼吸」に分類されます。
このうち「情動呼吸」は感情と同じ場所から生まれるため、不安や悲しみによって呼吸がハッハッと乱れるように、感情が呼吸に影響を与えます。
さらに、呼吸が浅いと一度に取り込める酸素量が減少し、不足分を補うため呼吸数が増加。
この浅くて速い呼吸によって、不安が増幅されます。
現代はストレスなどが原因で呼吸とメンタルの悪循環が起こり、「浅くて速い」呼吸の人が増加しています。
反対に、呼吸を意図的に「深くゆっくり」行うことで、呼吸から脳へ「リラックス状態である」という信号を送ることもできます。
2.特性不安と呼吸数の関係
図の被験者の特性不安と呼吸数を測定した実験データが、呼吸とメンタルの関係を実証しています。
特性不安とは個人の性格に由来し、ストレスがかかったときに不安になりやすい性質のこと。
「不安を感じやすい人ほど普段の呼吸数が多い」、つまり、「浅くて速い」呼吸になっていることがわかります。
3.状態不安と呼吸数の関係
呼吸数を増やす要因の一つに呼吸筋の硬さが考えられます。
では、呼吸筋の可動域が広がるとどうなるか、データ3から見ていきます。
データ3は場面によって変動する状態不安と呼吸数を測定。
ストレスや不安を感じている人ほど呼吸数が多いという結果が出ました。
ストレスを感じたら、あえて深く呼吸する。
運動やストレッチによって、深い呼吸ができるように呼吸筋の可動域を広げておく。
ぜひ、深くゆっくりな呼吸を意識してみてください。