血液のめぐりを支える、有酸素運動の効果

2024年9月3日

「JOY RIDE」は株式会社シマノとドコモ・バイクシェアがコラボレーションして、健康にまつわるお役立ち情報をお届けします。

私たちの身体のすべての臓器や骨、髪や肌にも栄養を行き渡らせ、病気予防や健康維持を支えている血管、そして血液。 これらの働きを確認しながら、血管の働きを改善させる有酸素運動・自転車運動の効果について解説します。

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1.体内を循環する血液の働き
呼吸によって体内に入った酸素は、肺から血液中に取り込まれ、心臓の収縮運動によって全身に運ばれます。
動脈と静脈の間にある毛細血管にたどり着くと、血液から細胞へと酸素や栄養を届け、不要になった二酸化炭素や老廃物を回収。
老廃物は腎臓でろ過され、尿として体外へ、二酸化炭素は呼気として体外へ排出されます。
血液は身体の隅々まで酸素と栄養を供給し、私たちの健康と良好な体調を支えています。
下半身での血液の停滞を抑制するのが、ふくらはぎを収縮・弛緩して血液を心臓へと押し流す筋ポンプ作用。
ペダリング中は大腿筋をはじめ下半身の多様な筋肉を常時動かしているため、筋ポンプ作用を促進しやすい、つまり血液を押し戻してむくみを防ぎやすい運動であると考えられます。

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2.老化によって減少する毛細血管
細胞に酸素や栄養を届け、二酸化炭素や老廃物を回収する重要な役割を担う毛細血管は、加齢によって減少します。
30〜44歳と75〜89歳を比べると、その量は約3分の1にまで減少。
毛細血管が減少すると全身に酸素や栄養が行き渡らず、様々な不調や疾患を引き起こします。

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3.有酸素運動によるcfPWV値(動脈壁の硬さの指標)の変化
3枚目の図は、運動習慣のない中高齢者が、週3回、1日45分間の有酸素性トレーニングを8週間行った結果です。
徐々に動脈壁の硬さの指標であるcfPWV値が低下。血管が柔らかくなっていることを示します。
これより、運動によって血管が修復することは明らかで、さらに血流の向上から、毛細血管の延伸・新生などの 好循環が生まれていくと期待できます。