春からの身体づくりに、注目の新知識「マイオカイン」を知っていますか?

2023年3月13日

「JOY RIDE」は株式会社シマノとドコモ・バイクシェアがコラボレーションして、健康にまつわるお役立ち情報をお届けします。

思い通りに身体を動かすことができるのは、骨と骨をつなぐ「筋肉」のおかげ。この筋肉、実は臓器のような働きをしているのではないかと注目されています。

【筋肉から肝臓へ、大腸へ。マイオカインとは?】
筋肉が臓器のひとつと考えるようになったきっかけは、「マイオカイン」というホルモン物質が筋肉から発見されたこと。筋肉が発するマイオカインがさまざまな臓器に到達し、その機能を調節するのではないかと研究が進められています。図1のように、膝の曲げ伸ばしを行った場合と、動かさない場合で比較したところ、運動した足の静脈のみインターロイキン6(マイオカインの一種)が増加。つまり、マイオカインは収縮している筋肉から分泌されていると考えられます。

image

インターロイキン6は、筋肉の糖の取り込みを促進し、肝臓でのブドウ糖の生成を増加させるなど、糖代謝を調節する働きがあります。さらにその後、多くのマイオカインが発見され、肝臓に作用するBAIBA、大腸がんの抑制効果が期待されているSPARCなどその種類も特性もさまざま。いずれも運動による筋肉の収縮が影響していると考えられているのです。

自転車運動では体内で最も大きな筋肉である太ももを使うため、効率的に筋肉を鍛えられます。さらに、クロスバイクなどのスポーツバイクは前傾姿勢で腹筋や背筋で上半身を支えるため、全身運動としての効果がより高いと言えるでしょう。

【自転車運動による筋肉の変化 】
図2、図3のデータは8名の大学生に週3日、1日30分程度、運動強度60%HRR(息が少し弾む程度の運動)の自転車運動を7週間続けてもらった結果。わずか1カ月半ほどの中強度の自転車運動で、太ももまわりの筋肉の面積が増え、膝の曲げ伸ばしの力も向上。これは大きく下半身を動かす自転車ならではの動きによって、筋肉の発達を効果的に促した結果だと言えるでしょう。

image
image

自転車運動が脂肪燃焼だけでなく、生活習慣病のリスクまで下げてしまうということ。
この春、自転車通勤に切り替えて試してみては?